先日保育園のママさんと帰りが一緒になりました。おしゃべりしながら帰っていると、そのママさんは上に小学生のお子さんがおられるので、
と言われてびっくり。まだ小学校低学年なのにもう塾!?うちなんてまだ習い事もさせていないのに…
とお別れしましたが、小学生にもなると平日の夕方から塾やらなんやら色々出てくるのかと思うとかなりゾッとしました。
私も子供の頃はたくさん習い事していました。ピアノ、水泳、ダンス…しかしどれもあまり好きではなく、とりあえずさせられていたと言う感じでした。
しかし、当時はやめたいと母に言えずにイヤイヤながら通っていました。「実は嫌でずっとやめたかった」と母に打ち明けられたのはつい最近のことです。
私はたくさん習い事をしましたが、有名な水泳選手やピアニストになると言うような直接結びつくものには全くなっていません。今でもピアノは猫踏んじゃった程度ですし、水泳は平泳ぎかクロールまでダンスは…と全て中途半端にしかできません。
だから、ほとんどの場合何も身に付かないと言うことを前提として習わせないといけないと言うことです。全ての人が大成するわけはなく、ほんの一握りの人しか才能が開花することはほとんどないのです。
いろんなものを習わせたとして、どれも花開かないことがほとんど。そう考えるとたくさん習わせるのが一番良いとは言えないんですよね。お金の面でも子供のストレスの面でも…。
教育費は底なし沼
私の子供はまだ4歳と0歳。まだまだ先の話と思っていましたが、小学校に行くのももうすぐの話でして…そんな気になる教育費について考えてみました。
「子供の為」と言って家計の中で聖域化しやすいと言われているのが「教育費」です。
なぜなら教育ってどこまですれば良いかの正確がないので、「子供の将来の為には、あれもこれもさせないといけない」と思ってしまい、必要以上に支出を増やしてしまう人が多いそうです。
よく教育費は無限とか言いますよね。かけようと思えばいくらでもかけられる部分であり、もはやブラックホールのようなもの。一度踏み入れてしまうとどんどんお金がかかってしまいます。
だからこれを聖域化してしまうと間違いなく家計は破綻してしまいます。
教育費は実際どのくらいかかる?

幼稚園からお受験をされるご家庭など、早い時期から支出の可能性がある教育費ですが一番支出が増えるのは間違いなく「大学」ではないかと思います。
この大学ですが、実は年々授業料が上がっているようです。文部科学省の統計では私立大学では昭和50年からずっと上がり続け約5倍に、国立大学ではもっと上がって約15倍になっています。昔は国立大学に入れれば学費の心配はそこまでせずに済んだのが、近年では私立大学と国立大学の授業料の差は狭くなってきている為、そうでもないようです。
概算で私立大学の場合、大学4年間で約390万円ほど、国立大学の場合、大学4年間で約240万円ほどかかるようです。しかし、この金額は教科書代や下宿代などその他でかかる費用は含んでいません。もし地元を出て下宿をしながら大学に通うとなると更に費用がかかることになります。
そして、大学に通うようになるまでにもかなりのお金がかかります。幼稚園から高校まで私立に行くのか公立に行くのかによってかなりの差は出てきますが、仮に小学校から高校までオール公立でいった場合で約130万円程、オール私立でいった場合で約390万円程かかるようです。(平成28年子供の学習費調査より)
よって小学校からオール私立で行った場合、約780万円くらいは最低でもかかってしまいます。実際には教科書や修学旅行代など別途かかってきますので、1000万円近くかかるのではないでしょうか。すごく恐ろしい金額ですよね。
その為、小学校に上がる前から習い事で湯水のようにお金を使ってしまうと、今後かかるであろう授業料やその他の教育費にも影響が出てきます。子供が小さい時はまだ教育費がそれほどかからない為、一般的には「お金の貯め時」と言われています。
そんな「お金の貯め時」に習い事や塾などでたくさんお金を使ってしまっては、一番の支出になるであろう大学に行く前に息切れしてしまい、住宅ローンの支払いが滞り最悪の場合家計破綻なんてこともあり得ます。
習い事を始めさせるきっかけにも危険が潜んでいる
そんな大事な教育費ですが、なんだかんだ習い事を始めさせるきっかけって周りが始めたからってこと多くないですか?
先日こんなことがありました。
保育園のママさん会で出た質問。それに他のママさんがこう答えてました。
これすごく分かります。
習い事子供から何かしたいって言ってくれたら良いんですが、まだ小さい子供には自分がやりたいことなんて自分で分からないんですよね。
だから、習い事を始めるのも親の提案で始めることが多いと思うんですが、それがなかなか難しい。いつから習い始めるかとか何を習わせれば良いのかなど…
その為、周りが始めたら何となく同じくらいに始めて、しかも遅れてしまわないよう同じものをって考えてしまうんです。
しかし、本当にこれで良いのでしょうか?
人に流されず本当にその子に必要がどうかで判断する
これからどんどんとお金のかかっていく子供の教育。「周りの人がやっているから」と言って全て同じものをさせて意味があるのでしょうか。
私は全く意味はないと思っています。
実際に私が子供の頃に色々習い事させられましたが、そのほとんどが身につかず、無理矢理やらされてイヤイヤ行っていました。ピアノは全く練習せずレッスンの日に教室でのみ練習と言った感じで全く上達しませんでした。
だから私は「出来るだけ子供の興味のあること、そして子供が楽しんで行けるもの」を優先的に考え習い事をさせようと思っています。そうじゃないと仮に習い事が続いたとしても全く上達せず、時間とお金だけが出ていってしまうことになります。
周りに流されてあれもこれもと習わせるのではなく、本当に子供にとって必要であるから習わせるという事が大事なのではないでしょうか。
最後に
これまで散々上達しなかったと言ってきた習い事ですが、今まで習ってきたこれらの習い事が私の人生に全く役に立たなかったのかと言われれば、役に立たなかったとは言い切れません。
水泳に関しては喘息気味だった身体が強くなったと言えば強くなりましたし、嫌なことでも簡単に辞めないと言う忍耐性は身についた気がします。
どんな習い事でも、子供の為を思った親の愛情であることは間違いありません。
しかし、それは無限にお金がある場合でのみ安心できるものであり、一般の家庭でそんなことをすると危険過ぎるのです。一部のブルジョワなご家庭と同じレベルで考えてしまうと大変な事になります。子供の将来の為に、自分たちの将来(不安定な老後)を捧げることはないのです。
小さい時からお金を掛けても、まだまだ先は長いのです。
