「仕事も家事も子育ても全部もうイヤ!!とりあえず仕事だけでも辞めたい!!」
そう思っても無理はありません。共働きに疲れ果ててつい思ってしまうことありますありますすごくあります…。そこで全て投げ出したくなった時、唯一投げ出せるものが「仕事」です。仕事は辞めればなくなりますが、家事と子育てはどうやってもなくなることはありません。だから「仕事を辞めれば楽になれるのであれば辞めてしまいたい」と思ってしまうのは仕方のないことなのです。
しかし、仕事を辞めてしまった場合、一番のデメリットはもちろん「お金」ですよね。働かなければ当然お金は入ってきません。心の健康も必要ですが、家庭にお金がなくなってしまってまた心がギスギスしてしまう可能性だって十分に考えられます。
その為、会社を辞めた場合のお金に関することまとめてみました。
仕事を辞めたら損するお金のこと
お給料
まず、サラリーマンとして働いていると、何らかの会社に属しそこから労働の対価として収入を得ていると思います。しかし、辞めてしまった場合、当然のことですがこの収入は完全になくなります。そして毎月のお給料だけでなくボーナスもなくなります。基本給が安くてもボーナスの多い会社もありますので、このボーナスが貰えないことも家計にはかなりの影響が出てきます。
また、共働きを前提として住宅ローンを目一杯組んでいた場合などにも影響が出てきます。毎月のローンの支払いができなくなった場合、最悪家を手放さないといけなくなることも覚悟が必要です。
年金
実はサラリーマンが加入する厚生年金は会社に属している間は会社も支払いをしてくれています。しかも会社と働いている人で折半=半分半分の負担なのでかなりの割合を会社が負担してくれているのです。
仮に、会社を辞めて夫の扶養に入る専業主婦になった場合、将来的にもらえる年金額は当然少なくなります。
退職金
勤続年数によってもらえる退職金の金額が変わります。一般的には勤続年数を基に計算される為、やはり長く働く方がもらえる退職金の額は多くなります。
更に自己都合で辞めた場合、仮に会社都合で辞めた場合に比べてもらえる金額が減ります。
会社に損失を与えて首になった場合などは、退職金が出ないこともあるそうですね。(これはよほどの事がないとならないと思いますが…)
ちなみに友人の会社では、10年区切りで退職金にボーナスポイントが加算され、9年で辞めるのと10年で辞めるのではかなり退職金の金額に差があるようです。その会社によって退職金の計算方法は異なるようなので一度会社に確認してみても良いかもしれません。
失業手当
失業手当に関しては、会社を辞める理由によってももらえる手当の金額が異なってきます。
自己都合 | 会社都合 | |
失業手当支給期間 | 90〜150日 | 90〜240日 |
失業手当支給開始 | 7日+3ヶ月後 | 7日後 |
もらえる期間は勤続年数や退職時の年齢にもよりますが、仮に32歳で勤続9年の人が会社を自己都合で辞めた場合は失業手当支給期間は90日、会社都合で辞めた場合では180日と倍の差が出ます。
このように自己都合での退職は、会社都合に比べるとかなり失業手当支給金額が減る可能性があります。
出産による給付金
これは出産で退職した場合ですが、もし仕事を続けていた場合もらえていた以下の手当がもらえなくなります。
出産手当金
こちらは産前産後休業(産休)の期間にいただける手当金です。
もらえる期間は産前42日(多胎妊娠は98日)、産後56日の期間です。
もらえる金額は働いていた各月の標準報酬月額÷30日×2/3で計算できます。
育児休業給付金
こちらは育児休業(育休)の期間にいただける給付金です。
もらえる期間は産前産後休暇終わり、育児休業が開始されてから最長で子供が2歳になるまでの期間です。(一歳の時点で保育園に入園できなかった場合のみ2歳まで延長可能)
もらえる金額は賃金月額×67%(育休開始から180日目まで)、賃金月額×50%(育休開始181日目から)で計算できます。
平成26年4月から子供が3歳になるまでの産休・育休中の社会保険料が免除されるようになりました。このおかげで支出が減り、実質いただける手当が増えました。
もし出産で仕事を辞めようかどうか迷っているのであれば、まずは辞めずに産休育休を取ることをおすすめします。
本当にもう絶対に職場に戻る気がない場合は別ですが、少しでも働く可能性があるのであれば、この手当だけでももらった方が良いです。
とりあえず手当をもらいながら子育てに自信を付けて仕事復帰して欲しいと思います。
まとめ
今時点での生活だけならお給料がなくなるだけですが、老後もらえるはずの年金も減ってしまうのはかなり大きいです。
そして自己都合で会社を辞めると月々のお給料だけでなく、退職金や失業手当にも影響してきます。
また、妊娠で仕事を辞めるのであれば、できる限り出産後に辞める方が金銭的には得になります。体調の問題もあるとは思いますが、体調が問題なければ出来るだけ長く続けることをオススメします。
辞める辞めないの決断をする前に、もう一度立ち止まって考えてみてください。後で後悔しても遅いんです。今立ち止まって改めてお金のことも考えましょう。