2016年から我が家は二人目の子供を授かる為に不妊治療を受けていました。
不妊治療のクリニックに通い出してから約3カ月、ついに不妊の直接的な原因が判明しました。我が家の不妊の原因は、私の子宮と卵巣をつなぐ卵管が何らかの原因で詰まってしまっている事でした。
その為、その詰まっている部分または癒着してしまっているものをカテーテルを子宮から入れて詰まりを取り除く手術であるFT(卵管形成手術)を受けないと妊娠する可能性は極めて低い事を先生から告げられました。

そして、2017年2月私はFT(卵管形成手術)を受ける事にしました。
FT(卵管形成手術)とは
まず、FT(卵管形成手術)とは、子宮と卵巣をつなぐ卵管が何らかの原因で詰まってしまっているまたは癒着してしまっているものをカテーテルを子宮から入れて詰まりを取り除く手術です。
カテーテルは心臓の血管の手術などに使われるものと同じで、卵管内でバルーンを膨らませて押し拡げる形になります。この手術は全身麻酔が必要なため、全くリスクがないとは言い切れないが、手術の成功確率は90%程度で、その後2年以内の自然妊娠の可能性は30%になるそうでした。
実際に手術しても原因になったものが固く、また癒着している部分が固くなっているとカテーテルが卵管を通ることができない可能性もあり、手術の10%程度は失敗するそうでした。また、手術後半年程度で卵管が元に戻ってしまう可能性があり永久的に良くなるわけではないみたいです。
そしてこの手術はリスクが全くない訳ではありません。やはり麻酔を使う手術なので、万が一の事がある可能性もあるにはありました。その為手術を受けるかどうかかなり迷いましたが、その時点で最良の方法は手術を受ける事しかなく、夫との話し合いの結果FT(卵管形成手術)を受ける事にしました。
実は我が家の妊活の記録を残そうと思い、FT(卵管形成手術)を受けた日に日記を付けていました。かなり日が経ってしまっていますが、その日記をもとにFT(卵管形成手術)のレポを書きたいと思います。
FT(卵管形成手術)レポ
FT(卵管形成手術)の手術当日、事前に渡された資料で持ち物を確認していきました。
まず当日手術に必要なものがこちらでした。
必要なもの
- 生理用のショーツ
- ナプキン
- 手術の承諾書
事前に生理用品の入ったポーチをカバンに入れていたので持ってきたつもりで、生理用品のポーチを見ると…
と焦りましたが、看護師さんに事情を話したところ、病院で売られているものを用意してもらえました。しかし病院で売られているものなので少し割高でした。こちらは忘れずに持って行くのをオススメします。
その日は朝9時に病院へ行きました。そこから30分ほど待つと診察室へ呼ばれました。
診察室では、綿棒くらいの大きさのバルーンを子宮の入り口まで入れました。
そのバルーンがしばらくすると子宮の中で大きくなり、手術の準備をするらしいのです。
最初バルーンを入れた感じは全くなく、普通の内診の時と全く変わらない感じでした。
そこから手術が始まるのが15時半からだったので、一度家に帰りました。私の手術は2件目とのことで、1件目だと13時半くらいから始まるそうでした。
手術の5時間前からは絶飲食だったので、15時半の5時間前、10時半からは飲まず食わずのまま。10時半ギリギリに早めのお昼ごはんをかき込んだのでお腹は空かないのですが、喉が渇いてかなり辛かったです。
手術が冬場だったので助かりましたが、きっと夏場なら泣きそうでしょうね。
そんなこんなであっという間にもう一度病院へ向かう時間に。
病院に着くと、また待ち時間がありました。病院が用意してくれた簡易の病室で待つこと30分。とにかく病院ってなんでこんなに待ち時間が多いのでしょうね。
と文句を心の中で唱えつつ、その内手術室に呼ばれました。
ついに手術台へ
と言われ、ショーツとタイツを脱いでそのまま手術室へ。
事前に「手術当日はスカートでお越しください」と言われていて「なんでスカート?」と思いながらちゃんとスカート履いていったんです。これは下はスッポンポンのままで手術室まで歩いて行かないといかないといけないからだったんですね。
もしズボンだったら、前丸出しで歩いて行くことになったんでしょうか?笑
それから手術室に行き、何人もの看護師さんが手術台の周りでスタンバイしていて、あれよあれよと言う間に血圧が測られ、点滴を打たれ、動いてしまわないよう防止の為に足と手を固定されと、素晴らしい連携プレーで準備が整いました。
この後どうなるのか、こちらは心配でキョロキョロ辺りを見回していると
と先生に言われ、手術台の横にあるモニターに子宮の中が映し出されていきました。
テレビとかでよく内視鏡カメラの映像見たことありましたが、実際に自分の身体の中を見ることってなかったので、なんだか怖いのですが「すごいなぁ」と感心しました。
カメラがどんどん進んで入っていくと、卵管の近くまでたどり着いたんですが、入り口に穴がない。
試しに反対側の右側を見にいくと小さな穴が開いていました。素人目でもその左右の違いはハッキリと分かりました。
とりあえず今回の手術では念のため左右どちらの卵管も通してもらえるそうで、成功すればどちらで卵子ができても受精できることになるそうでした。
と言われ、点滴に痛み止めの薬が入った様子。するとすぐに、ハッカの飴を食べた時みたいなスッとする感じがして、全身に力が抜けていく感じになりました。
と言われ、しばらくするとそこで全ての記憶がシャットダウン。次に気がついた時は、病室で寝ていました。
頭はボーッとしながら、生理痛のヒドイ痛みが襲ってきて「いたい、いたい、いたい」と言っているつもりだけど、呂律の回らない。記憶は薄っすらと周りに看護師さんが数人いるのは分かって、またシャットダウンしました。
しばらく寝ていたのか、起きたら病室の窓の外は真っ暗。しばらくぼーっとしていると
と看護師さんが入ってきて体調を聞いてくれました。
と答えると
と言われました。
「そんなこともあるんだー」と思いながらまたぼーっとしてあっと言う間に帰っても良い時間に。起き上がるととりあえず歩けそうだったので、病院の玄関口まで自分で歩いて行きました。
すると、次の瞬間急に吐き気が…実は麻酔の副作用に頭痛や吐き気を訴える人が多いそうです。
玄関口で気持ち悪くなり動けなくなったので、玄関のロビーにある椅子に腰掛けて30分程休み、少し気分がマシになってからタクシーを呼んで家まで帰りました。
FT(卵管形成手術)後
FT(卵管形成手術)の後は特に痛みもなく、またお腹を切ったりする事もなかったので、翌日には会社に行って仕事する事もできました。
そしてその後、一度の人工授精で子供を授かる事ができました。
手術が成功するかどうかは絶対ではないので分かりませんが、私の場合は一度の手術で卵管を通す事ができ、副作用もなく無事成功できました。そしてその後半年以内に妊娠し、妊活を終了する事ができた事はとても良かったと思います。
FT(卵管形成手術)を受けられる方にとって、このレポがお役に立てればと思います。

